半貴石
貴石のような輝きを、手の届く範囲で楽しめるのが半貴石。
ジュエリーが心から楽しいと思わせてくれる、遊べるカジュアルさがチャームポイント。
大きさも、色も、好きに遊ばせる
貴石の代用品として楽しめる。半貴石。比較的、傷などの内包物が少なく、淡い透明度のあるカラーリングは、まるでキャンディのようにキュート。カジュアルに身に付けて、色の組み合わせを楽しむのにぴったりです。
予算にフラストレーションを感じることなく大きさが出せるのも半貴石の長所。大きさも出せて、デザインもこだわれるため、心から自分の気持ちにフィットしたものを探せます。資産性の価値よりも、記念日や人生の節目、また誕生石として自分の想いを乗せられるところに価値が見出せる、背景まで語り継げるジュエリーと言えるでしょう。
価値があると認められてきたと感じるのが、アクアマリン、タンザナイト、ルベライト、モルガナイト、クンツァイト。アクアマリンは、海水を意味する透明なブルーでカットによって一番輝きます。タンザナイトは、エキゾチックなパープル系が魅力的。上質なものはキリマンジャロの山でしか採取できないほど奥深い。モルガナイトはピンク系のパステルカラーが愛らしく、色が濃いほど価値があります。じつは、希少性が高いとされるクンツァイトは、あまり知られていないため手の届く予算で出会えます。もしも出会えた時は、貴重ですから、運命と思って手に入れて。
デザインのお話をすると、私が半貴石をお見立てする時は石の周りをメレダイヤで囲むなど装飾を施すようにしています。理由は、貴石のようにハイジュエリー感を演出するため。貴石の代用品として遊べるジュエリーではありますが、その色はそれぞれ唯一無二。せっかくなら装飾を施し、貴石のような華やかさで纏うのが、ジュエリー好きの粋な楽しみ方です。ジュエリーは一生に一度のものではなく、一生涯をかけてコレクションしていくもの。資産価値だけにとらわれず、思いっきり楽しめる半貴石でジュエリー遊びに投じるのも宝石商の私から見ても素敵な価値観のひとつです。