なぜ、「こちらの方が好き」と選ばれるのか|AYAKO SAKURAIの魅力を紐解く
「AYAKO SAKURAIのジュエリーは、何が人の心を惹きつけるのだろう」
そう考えるきっかけになった出来事があります。
D・VVSクラスのダイヤモンドジュエリーをすでにお持ちのお客様が、AYAKO SAKURAIの「アンサンブル」をご覧になり、
「こちらの方が好きです。」 とおっしゃったのです。
4Cのスペックだけを比べれば、お持ちのジュエリーの方が上。
それでも、AYAKO SAKURAIの何がお客様の心を動かしたのか。
数字やスペックだけでは測れない何かが、そこにはあるのではないかと思いました。
その理由を探るべく、今回は宝石商・櫻井彩子さんに、
AYAKO SAKURAIのジュエリーが生まれる背景や、ものづくりへのこだわりについて伺いました。
「好き」と思えるデザインは、どう生まれる?

——「選ばれる理由」は、デザインにもあるのかなと思うんですが、AYAKO SAKURAIらしい世界観は、どのように生まれているのでしょうか。
彩子:石と身近にあるものからインスピレーションを受けて作っています。
絵本が大好きで、読んでいるとわくわくするんです。
家の中にも、うさぎやぶた、ろば、あひる、ぞうなど、絵本の中に出てくるようなモチーフがたくさんあって、そういう日常の景色から自然とアイディアが生まれています。
自分自身が「素敵だな」と思えるものを形にしているんです。
ありがたいことに、その世界観を「ロマンチック」と、繰り返しご購入いただいているお客様がたくさんいらっしゃいます。
——そのイメージは、どのようにジュエリーの形になっていくのですか?
彩子:まずは、頭の中にあるイメージをCADデザイナーさんに何パターンか描き起こしてもらい、そこからさらにブラッシュアップしていきます。
留め爪の角度ひとつとっても、すべてに意図があるんですよ。
ほんの少し角度が違うだけでも、ジュエリー全体の印象が変わるので、「これだ」と思える形になるまで何度も描き直し、イメージが形になるように追求します。
——ひとつのデザインを形にするまでに、かなりの時間をかけていらっしゃるんですね。
彩子:不思議とアイデアが枯れることはないんです。今も新作の案が50〜60本ほどストックされています。
どのデザインにもそれぞれ思い入れがあるので、急いで形にするのではなく、一つひとつ丁寧に仕上げて、お客様へお届けしていきたいと思っています。
——最近のデザインに、何か変化や傾向はありますか?

彩子:私自身、少しずつカジュアルな装いを好むようになって、シンプルで使いやすいものも「いいな」と思うようになりました。
そこで最近は「どんなシーンで身に着けるか」からデザインを考えることが増えています。
こうした発想で初めてつくったのが、レスピールです。普段使いとしても使えて、お仕事にも着けていけるようにデザインしています。
思い描くイメージを形にしてくれた職人との出会い

センターダイヤと花びらが一体となる、高度な職人技
ハナミズキ
——描いたデザインを、そのままジュエリーとして形にするのは難しいですよね。
彩子:そうですね。
私は宝石商なので、ストーリーや世界観を具現化したデザイン性だけではなく、
「石が一番美しく見えること」をとても大切にしています。
例えば、留め爪の角度や大きさ、石の高さ、アームとのバランスなど、ほんの少しの違いでも、石の見え方やジュエリー全体の印象は大きく変わります。
また、アームにもダイヤモンドをあしらうことで、センターストーンだけでなく、リング全体の輝きを楽しめるようにしているのも、私のデザインの特徴の一つです。
だからこそ、デザインを再現するだけではなく、その細かなニュアンスまで理解し、形にできる職人さんでなければ思ったイメージにはなりません。
——その想いを形にしてくださるのが、現在、専任で担当されている職人さんなんですね。
彩子:はい。制作は大きな工房にお願いしているのですが、その中に、私のジュエリーを専任で手がけてくださっている職人さんがいます。
ただ、最初からその方にお願いしていたわけではないんです。
工房から届いたジュエリーを確認し、少しでも気になる点があれば再調整をお願いしていました。そうするうちに、私が「これならお客様にお届けしたい」と思える仕上がりのものは、不思議といつも同じ職人さんが手がけたものだと分かってきたんです。
それが何度も続き、気づけば、その職人さんが私のジュエリーを専任で担当してくださるようになりました。
AYAKOの理想を形にする、専任職人の技術

——まさに、彩子さんの感性を理解してくださる職人さんなんですね。
彩子:担当いただいている職人さんは、とても勉強熱心な方で。美術館で芸術性の高いジュエリーをご覧になることも多く、美しいものを見る目がとても肥えていらっしゃいます。
だから、「もう少し繊細に」などといった、言葉だけでは伝えにくい細かなニュアンスまで汲み取ってくださるんです。
——特に「この職人さんだからこそ」と感じるのは、どんなところでしょうか?
彩子:たくさんありますが、例えば「磨き」です。
ジュエリーは、最後の磨きによって印象が大きく変わります。機械だけでは磨ききれない繊細な部分まで、一つひとつ丁寧に仕上げてくださるので、完成したときの美しさがまったく違うんです。
それに、4本爪も、できる限り存在感を抑え、石そのものが美しく見えるように繊細に仕上げてくださいます。
私が頭の中に描いた、再現するのが難しいデザインでも、どうすれば理想の形にできるかを一緒に考え、きちんと形にしてくださる。
細部への感覚と、それを実現する技術の両方を持っていらっしゃるからこそ、安心してお任せできるんです。
——彩子さんのこだわりを理解し、それを形にできる職人さんがいるからこそ、AYAKO SAKURAIのジュエリーが生まれるんですね。

彩子:そうですね。
例えば、代表作の「ケテル」は、丸いラウンドカットとリーフのようなマーキスカットを交互に配置したデザインですが、この石を美しく並べながら、しっかりと留めるには非常に高い技術が必要なんです。
美しさは重要ですが、毎日安心して身につけていただける強度も必要です。
また、毎日身につけていただけるよう、高さを抑えて引っ掛かりを少なくしたり、ダイヤモンドが指の中央まで続くことで、リング全体が美しく輝くデザインにしたりと、細部までこだわっています。
そのため、発売までには何度も試作と改良を重ね、デザイン性と耐久性の両方に納得できる形へと仕上げました。
「これでいい」を許さない、最後のチェック
——完成したあとは、必ずチェックされるんですか?
彩子:もちろんです。
私を含め、私が育てた5人のスタッフで一つひとつ検品し、少しでも気になる点があれば工房へ戻して再調整をお願いしています。
実際、納品された商品の約2割は再調整をお願いしています。
納品までお時間をいただくこともありますが、「これでいい」ではなく、「これがいい」と思える状態で、お客様へお届けしたい。
この工程があるからこそ、自信を持ってお届けできると思っています。
「価格も私のこだわりのひとつなんです」

——ここまでお話を伺ってきて、AYAKO SAKURAIのクオリティなら、もっと高価なジュエリーになっても不思議ではないと思えてきました。
彩子:お客様からは「この価格で、このデザインと品質のジュエリーが手に入るんですね」と言っていただくことが多いです。
また、百貨店の方から「このクオリティなら、もっと高くてもいい」とおっしゃっていただいたり、スタッフからも「もう少し価格を上げてもいいのでは」と言われることもあります(笑)。
——それでも価格を上げないのはなぜですか?
彩子:私は、ジュエリーを特別なものにしたくないんです。出来るだけたくさんの人に、日常の中で楽しんでいただきたいと思っています。
だからこそ「素敵だな」「身に着けたいな」と心が動いたときに、無理なく手にとっていただける価格で届けたい。
もちろん、品質や仕立てに妥協することはありませんが、価格もまた、私のこだわりのひとつなんです。
スペックを超えた、"こちらが好き"の理由

冒頭でご紹介した、「こちらの方が好きです」という言葉。
今回お話を伺い、その理由が少し分かったように感じました。
彩子さんが目指しているのは、ただ美しく、特別な日だけを彩るジュエリーではありません。
「かわいい」「素敵」「身に着けたい」。
そう心が動いたときに手に取り、日常の中で長く楽しめるジュエリーです。
デザインやスペックが似ているものがあったとしても、AYAKO SAKURAIの一つひとつには、櫻井彩子さん自身の感性や美意識、そして妥協のないものづくりへの姿勢が息づいています。
だからこそ、数字やスペックだけでは語れない魅力が生まれ、「こちらの方が好き」と選ばれるのではないでしょうか。
「どんなジュエリーを選ぶか」だけではなく、「誰が、どのような想いでつくったものを選ぶか」。
AYAKO SAKURAIには、櫻井彩子さんからジュエリーを選ぶ意味があるのだと感じました。