櫻井彩子が人工ダイヤモンドを扱わない理由
今日は、よくご質問いただく「人工ダイヤモンド」についてお話ししたいと思います。
まず、前提として、私は宝石商ですので
・ラボグロウンダイヤモンド(人工ダイヤモンド)
・モアサナイト(炭化ケイ素)
・トリート(人工的に処理を施したもの)
などの人工処理を施した宝石は一切取り扱いません。理由としては大きく2つ挙げられます。
①リセールができない可能性がある
②天然ダイヤとは違い、量産のできる「工業製品」
1つめの「リセール不可」ということは、つまり、多くの宝石商は買取りをしないという意味です。
2つめの「工業製品」は買取できない理由にも繋がりますが、量産できるため現在の私の考えとしては評価出来ません。
宝石の魅力はいくつもありますが、その中でも私は「ロマンティック」という言葉を大切にしています。何億年ものあいだ、地球の奥深くに眠っていたダイヤモンドの原石。
とてつもなく長い年月をかけて地表に上がり、採掘されて磨き上げられたダイヤモンドの輝きに女性がうっとりするのは、壮大なロマンを感じているからだと思うのです。
私は宝石商としても、ひとりの女性としても、「ロマンティック」じゃないものは身につけたくありません。
価値を理解した上でアクセサリーとして購入されるのはご自身の判断だと思いますが、真実を知らないままに購入されると、後悔するかもしれません。私は、人工物や合成ダイヤモンドは宝石とは思っておりません。
ダイヤモンドの鑑定書を発行している米国宝石学会GIAのサイトには下記のような記載があります。
「天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドが形成される条件は非常に異なるため、成長構造の違いと原子レベルの欠陥が生じます。なので、これらが同一であると言うと誤解を招きます。全く同じだったら、区別することはできません」 と、GIA執行副社長兼ラボ・研究最高責任者のTom Mosesは語ります。
私は宝石商として、顧客様には真実を誇張せずに真摯にお伝えし、ご提案することを常日頃心がけております。自分自身がトキメク事が出来ないものは取り扱いませんので、皆様、信頼してお任せください。